作曲を担当させて頂きました。
今までアンジュルムに書かせて頂いた「七転び八起き」「マリオネット37℃」に続く、妖しくダークな世界観を意識した楽曲です。
半音階の階段を転がり落ちていくようなメロディーとコード進行で、緊張感や不安感を表現しています。
アンジュルムへ楽曲を書くときは、何故か挑戦的なメロディーだったり、不気味なコードだったりを使ってみたくなるのです。
それは恐らく、その世界観をしっかりと表現してくれるだろう、という彼女たちに対する信頼があるからだと思います。
そして亜伊林さんの描く「危険な愛の世界へと引きずり込まれていく二人の姿」がスリリングで、楽曲にさらなる深みを与えて下さいました。
編曲は「臥薪嘗胆」でもお世話になりました、板垣祐介さんです。
重厚でソリッドなギターと、ドラマティックなストリングスが印象的で、アンジュルムにぴったりだと感じました。
またオペラ調のコーラスもサビを中心に入っているのですが、塩原奈美子さんのビブラートを効かせたソプラノボイスが素晴らしいです。
余談ですが、僕も元合唱部ということでオペラ調コーラスにテナー&バスとして参加しておりますので、よろしければそちらにも耳を傾けながら聴いてみて下さい。
星部ショウ
作詞・作曲を担当させて頂きました。
この曲は当初、別の歌詞をつけてアレンジまで完成していたのですが、今回のアンジュルムのリリースに合わせて歌詞を書き直しました。
歌詞を書くにあたっては、リーダーの和田彩花さんをまずイメージしながら、優しさや包容力を描きたいなと思いました。
平田祥一郎さんのアレンジした音像は奥行きがあって「宇宙」のイメージもあったのですが、同じくらいの深淵である人間の心の中を書くことにしました。
誰もが自分の心の扱いに苦労したり、振り回されてしまったりする時があると思いますが、そんな瞬間を癒すことが出来るのは「共感」ではないかなと思います。
「私も同じ、君だけじゃないよ」と語りかける和田彩花さんが脳裏に浮かび上がってきて、この曲の根幹が完成しました。
メロディーはメジャー7thや9thを意識しており、浮遊感や洗練された雰囲気を全体的に醸し出しています。
アンジュルムのメンバーはハイトーンが非常に綺麗に響くので、やや高めの音域でサビのメロディーを作りました。
ラストサビの「You're not alone...」の掛け合いは、メインのメロディーに絡んでドラマティックに仕上がっており、個人的にそこが一番好きです。
アンジュルムメンバーの声は、曲を聞けば誰の声かがすぐに分かるような個性があるので、その個性を上手く活かした楽曲をもっと作りたいなと思います。
創作のイメージを掴むためにも、またアンジュルムのライブに伺いたいと思います。
楽曲を通して陰ながら応援しております、頑張って下さい!
星部ショウ