星部が担当させていただきました、アルバム新曲についてのライナーノーツです。
作詞・作曲を担当いたしました。
この曲はもともと2017年公開「映画版JKニンジャガールズ」の主題歌候補として作っていた1曲。
主題歌の選考からは漏れてしまったものの、のちに恋愛ソングとして歌詞を書き直し、2018年のライブにて初披露されました。
元の歌詞は「東京タワー消滅作戦を阻止せよ!」という映画の内容に即して作っていたので、「消せやしない~」という言葉選びにその面影を見ることが出来るかと思います。
曲に関しては、The Jacksons「Blame It On the Boogie」サビのコード展開のオマージュがやりたくて作り始めました。
冒頭「消せやしない~」あたりのリフがまず完成して、そこから展開を広げていきました。
全体的にハッピーなディスコサウンドにしたかったので、スラップベースやカッティングギターを意識してデモ段階から入れました。
歌詞に関しては、ディレクターと話している中で「そろそろ彼女たちにも恋愛ソングを!」という依頼があったような。。。
デビュー時から彼女たちには暑苦しい歌詞ばかりを書いていたので、反省して今までにない可愛い歌詞にしました(笑)
恋の始まりから終わり、そしてその後を描いている歌詞ではありますが、こぶしファクトリーの5人が歌って意味のあるものが良いと思いました。
歌詞を書き直すにあたっては、やはり2017年に3人のメンバーが脱退していったことを考えずにはいられませんでした。
生きていると成功も失敗も、喜びも悲しみも、本当に色々なことが起こりますよね。
特に失敗や悲しみに襲われた時にどう行動するかが、人生において大事なことだと僕は思います。
この歌では初めての失恋を経験し、そこから何を考えて、どうやって立ち直っていくかを彼女たちに歌ってほしいと思いました。
彼女たちが現実で経験したこと、それを乗り越え成長していく姿が、この歌の主人公と重なるように。
2019年5月の単独ホールコンサートのステージ上スクリーンには、8人のこぶしファクトリーの姿が映し出されました。
5人のメンバーもMCの中でそのことについて爽やかに言及していて、頼もしいなと思って見ていました。
過去も全部ひっくるめて、今の私たちを見てほしい。
そんな決意表明のようなライブですごく良かったです。
本当に好きだった気持ち、別れというほろ苦い記憶は消せやしない。
だから辛いんですが、その全てを受け入れて前を向いて生きていく。
その姿が素敵だし、すごく可愛い。
だから歌詞の中の女の子は、きっとその後も素敵な恋をしていくんだろうなと思います。
星部ショウ
作詞・作曲を担当いたしました。
「消せやしないキモチ」と同様、2018年のライブにて初披露されました。
メンバー脱退直後に作っていた曲なので、歌詞の原型は結構シビアなことを書いておりました。
「また一人仲間が去った」のようなストレートな表現も入っていましたが、結果今の歌詞に落ち着いて良かったです(笑)
それくらい僕としても悲しい出来事でしたし、目を背けずに歌にしていった方が彼女たちらしいという気持ちもありました。
曲に関しては、ライブを盛り上げるようなアップビートのロックを意識した作りになっています。
菊谷知樹さんによるスカパンクなアレンジも気持ちいいです。
ライブではイントロ部分や間奏部分に裏ノリで「オイオイ」という掛け声が入りますが、あれ相当難しいですよね(笑)
あの掛け声を完璧に出来たら、あなたもきっと立派なこぶし組の一員です!
歌詞に関しては、目の前の現実や自分の才能や能力をしっかり受け止めつつ、地道に前に進んでいこうというメッセージ。
サビは、大事MANブラザーズバンド「それが大事」の「~こと」縛りのように、「~らず」縛りで構成しました。
「最後に笑える亀になれ!」な気持ちで地道に歩いていきましょう、お互いに。
とにかくライブでは何も考えずに「亀になれ!」とみんなで叫んで、頭の中がスッキリしてくれたら嬉しいなと思います。
星部ショウ
作詞を担当いたしました。
2019年のライブツアーで初披露された曲です。
作曲・編曲のcorin.さんの熱いデモを頂き、そこに歌詞をのせていきました。
アニメOP曲のような疾走感があり、こぶしファクトリーが今まで歌っていないようなファンタジックな世界観にしようと思いました。
歌詞は、鏡の中の世界にいる理想の自分と、現実世界に閉じ込められている自分との対話です。
「ライブでこぶしを突き上げながらファンの皆さんと一緒に歌う」というのがテーマとしてあったので、自分で規定してしまっている自分らしさという枠だったりを突き破っていくようなイメージで書きました。
夜空に浮かんだ満月を脱出口に見立てたのは、ジム・キャリー主演の映画「トゥルーマン・ショー」の世界観も参考にしたり。
とにかく視点を変えることで、今まで見ていたものが違って見えることがあったり、認識が変わることがあったりします。
他人からの一言で自分自身の意外な一面を発見したり、大嫌いだった人がある時から急に親友になったり。
そんな瞬間に出会えた時のテンションが上がる感じ、世界が違って見える感じを歌で表現してほしいと思いました。
この曲もとにかくライブでこぶしを突き上げてメンバーと盛り上がってほしいなと思います。
グーちゃんリングをつけて、一緒にPunching the air!
星部ショウ
作詞・作曲・編曲を担当いたしました。
AbemaTVの「FC町田ゼルビアをつくろう~ゼルつく~」という番組企画から生まれた曲です。
この曲の原型は、「こぶしファクトリー ファーストコンサート2019 春麗 ~GWスペシャル~」のために作ったOP曲です。
1分30秒程のSEを土台にして、新たにサビを作って再構築し、歌メロと歌詞を作っていきました。
歌詞はFC町田ゼルビアの選手たち、サポーターの皆さん、公式Twitterから寄せられたキーワードを用いて作りました。
番組や試合動画、サポーターの応援・チャントの様子などを拝見して、試合中に歌っても成立するように心がけました。
「前重心」や「際」という、選手たちにとって大切な言葉をどう入れ込もうかと悩みましたが、上手くハマりましたでしょうか?
番組や試合を見て感じたのは、地域密着型のサッカーチームの暖かさです。
サポーターも12人目の選手として共に戦っている、そして町田を盛り上げようとしている。
この選手とサポーターの関係性は、こぶしファクトリーのメンバーとファンの関係性と一緒で暖かいなと思いました。
絆の強さはまさに家族のようだと思ってこのタイトルにしました。
こぶしver.の方もファンの皆さんとの絆を歌いながら、2015年のメジャーデビューからの一つの節目になるようにしました。
メンバーのニックネーム、シングル曲のタイトル、過去曲のワンフレーズやギターリフを入れてみたり。
この曲を聴いてファンの皆さんがニヤリとしてくれたら嬉しいです。
おわりに。
その他にも5人のメンバーで歌い直した「シャララ!やれるはずさ(2019ver.)」や最新シングル曲、
2020年東京オリンピックに向けて歌詞の一部を書き直した「サンバ!こぶしジャネイロ 2019(アカペラVer.)」なども収録。
各メンバーのメイン曲もあったり、アカペラ曲も6曲収録されるなど盛りだくさんな内容ですね。
今回のアルバムを通して様々な音楽性を吸収し、今まさに進化している彼女たち。
さぁここからのこぶしファクトリー、どんな曲を歌っていくことになるのか、楽しみです!
星部ショウ