作詞・作曲いたしました。
この曲は2020年4月1日発売「ポップミュージック/好きって言ってよ」の通常盤Aに、Additional Trackとして収録されています。
2017年に制作環境強化のために新しい音源を購入しました。
その真新しい音色に触発されて伴奏・アレンジから作り始めて、そこにメロディーを乗せていくという順番で作曲していきました。
当時たまたま耳にして好きになった、フィロソフィーのダンス「バッド・パラダイム」にも触発されています。
イントロのキメだったり、16分音符でシンコペーションするメロディーが個人的にとても好きです。
ただ「Borderline」のBPMは「バッド・パラダイム」よりも速めに作っています。
この速いBPMで16分食うメロディーというのは、歌う方は結構シンドイですしスキルが必要になります。
このような難易度の高い曲でも「Juice=Juiceのメンバーだったら歌ってくれるはず!」と信じておりました。
「ロマンスの途中」「イジワルしないで 抱きしめてよ」のような、ファンキーでアダルトな路線の楽曲が久しぶりに聴きたいというのもありました。
そして「CHOICE & CHANCE」「愛のダイビング」のような、ソリッドで勢いのある曲調にしたいとも思っていました。
平田祥一郎さんのアレンジはお聴きになればわかるように切れ味抜群で、鋭さと透明感があって本当に素晴らしいです。
歌詞に関しては、着地するまでに相当書き直しました。
第一稿を見ると、最初のタイトルが「22世紀のWanderers」でした(笑)
荒廃した未来都市に生きる2人の恋と成長を描いたストーリー、、まぁそりゃ書き直しになります。。
そんな壮大な遠回りを経て、なんとか完成形にたどり着きました。
「CHOICE & CHANCE」で描いていた、迷いながらも自分の手で未来を選び取るんだと決心をした女の子が、「Borderline」では選び取った夢に向けて具体的に行動を開始するという流れになっています。
なんとなくストーリーが地続きになっているので、主人公の成長物語としてもお楽しみいただけるかと思います。
この曲の初披露は、2018年の日本武道館でのライブでした。
誰も知らない新曲にも関わらず1曲目に披露という、かなり攻めたセットリストに非常にシビれた記憶があります。
ダンスやステージ演出もカッコよくて素晴らしかったです。
そして今回のこのシングルが、宮本佳林さんが参加される最後のシングルです。
個人的に印象に残っている作品は、「銀色のテレパシー」です。
歌い出しの繊細なニュアンスで、一気に聴き手を曲の世界へと誘ってしまう彼女の表現力はすごいと思います。
セリフと歌の中間のような、感情を上手くコントロールして表現する歌声は、日頃の鍛錬の賜物だと思います。
今後のソロ活動でもその実力を遺憾なく発揮して、素晴らしい歌手になってほしいと思います。
星部ショウ